デモシーンで、シズルが着けている腕時計。
そこに映し出されている文字。『 I.R. 』とは何か?
─この世界では、空気中が様々な電波で満ちている。
それらには多くのタイプと属性があり、それが各方面に様々な影響を及ぼす。
大まかに、
『A.R.』 (エーアール)
『I.R.』 (アイアール)
の2種類に分けられる。
これは飽くまで民間レベルで浸透している分類で、実際には学術的に多岐に渡る。
Aは「Actual(実数)」、I は「Imaginary(虚数)」の意で、Rは電波(Radio wave)の意。
簡単に言うとA.R.は善玉、I.R.は悪玉電波である。
善玉が増える分には基本的になんの影響も無いが、悪玉が増えると花粉症のような症状が起きたり、
人によっては朝起きることが出来なかったり、頭痛を引き起こしたりと、やっかいな事になる。
悪玉の発生に関しては研究が行われて居るものの、ハッキリとした原因は掴めていないようだ。
プログラムの接触と、外部要因が重なると発生する、と言われる。
過去、最も酷かったのは、シズルが産まれる8年前で、殺人や暴行、自殺などが爆発的に増加した(ニ暦4072年)。
この大きな2種類の電波量を、人々はあらゆる場面、メディアを通して天気予報的に知ることが出来る。
表記の例としては、「只今のA.R. 71.34%」「只今のI.R. 7.88%」等。
もっぱら、人々の関心はI.R.にあるので、それのみが表示される。
だいたい25%を越えるか越えないかまで来るとヤバい状況で、たいていの日は7%前後。
ちなみに前記の酷かった年は、57%を越えたという。
主人公シズルの症状は大したものではなく、いわゆる典型的な花粉症のようなもので、
10%を越えてくると目がカユくなったりクシャミが止まらなくなったりする。
「ラジルギ」という言葉は、若者が使い始めたと思われる電波アレルギーを表すスラング。